2016-01-01から1年間の記事一覧

えーと

私は中学生の頃、人生の意義とか、勉強をする意味などしばしば悩んだものだ。そして、両親のそれに対する意見はいつも同じで、そういうことで悩むのは目の前にあるやるべき事から逃れようとしているのだということだった。そこで私は一体現実逃避というもの…

やる気とかいうもの

世の中には「やる気が出ない」と称される現象がある。やったほうがいいし、期待もされているし、やってその成果を収めたいと思っているのだけれど、いまひとつ気が乗らない――こういう状態をきっと「やる気が出ない」と言うのだろう。仕事なんかだと、やる気…

悲しさと涙について

悲しい、というのがどういう感情なのか、よくわからない。こんなことを言うと鬼のような人間と思われそうだが、まあ弁解はよしておく。自分でそうは思っていないだけで、本当はそうなのかもしれないから。もちろん、何か不幸に見舞われたということを見聞き…

キラキラネーム

相変らず、いわゆるキラキラネームは元気で、劇的に減ったりはしていないようだ。「あんな名前をつけるなんて理解できない」という人もいるが、理解しがたいものを理解しようとしてみるのは悪いこどではあるまい。キラキラネームの隆盛の前にも流行の名前と…

箸的な何か

箸というのは、慣れるまでに時間がかかるが、一度慣れてしまえば至極便利なものだ。一方スプーンとフォークは使うのが簡単だが(マナーをきちんとこなそうと思うと相当たいへんだけど)、使い慣れたからといって目覚しく用途が広がるわけではない。他にも、…

ゴッサム

ゴッサムというと、バットマンの活躍する町であるが、辞書(ODE)を引いてみると 2 通り載っていた。一つはニューヨークの別称ということで、バットマンの話はこのへんから名前を取ったようだ。元々は、アメリカの作家ワシントン・アーヴィングがつけたあだ…

なぜ勉強をしなくてはならないのか、ということ

中学生の頃から考えていて、今でもわからないことの一つが、なぜ勉強をしなくてはならないのかということだ。中学生高校生の頃、この問題を口にすると、親には怒られるし、友達には笑われたものだ。それでも、自分が親というものになってみると、やはりまた…

1 + 1 は 2 になる?

「1+1 は 2 になる」と言うが、これはなんだか 1 + 1 とう式が 2 という値に「変化する」ような印象を受ける。考えてみれば、 1+1 が 2 に変化することを表現しようと思ったならば、1+1 と書いてあるところを消しゴムで消して 2 にしなくてはならない。一方…

男は中年になるとスケベになるの真偽

男は中年になるとスケベな者が増えると一般に信じられている。そんな馬鹿な話はないのであって、スケベな者は一生スケベであり、それほどでもない者は一生それほどでもないに違いない。であるからして、問題の設定の仕方は、どうして中年になるとスケベにな…

威張る人

威張るというのは、どういうことかと考えると「当面問題になる上下の別を、別の事柄にも適用する」ということだろう。つまり、上司が部下に指示をするのは、べつに威張っているとは言わない。当面問題になっているのが、業務の遂行であり、それについて上下…

原始時代のイメージ

われわれは原始時代のイメージに、自分の考えのなにがしかを投影するように思う。子どもたちや楽天家のスポーツマンは、原始時代に気楽な狩猟生活を見出し、何とはなしの親しみを抱くようだ。社会の進展・進歩という面に興味のある人たちの中には、原始時代…

足元に必要な何か

昔、工場でアルバイトをしたときのことだ。ベルトコンベアーに乗ってやってくる商品をどうこうするという作業で、それはとても単調だった。私は体だけ動かしながら、退屈しのぎに周囲を観察していた。そしてベルトコンベアーの脇で作業をしている一人の男に…

余はいかにして数学で零点を取りしか

私は算数はできたのです。ところが、数学になると、零点を一度ならず頂戴するという始末になりました。どうしてそんなことになったのでしょう? 怠けていたからとか、頭が悪かったからとか言っても仕方がないでしょう。そういうことはすべて認めた上で、どう…

極限との出会い

子どもの頃の記憶だ。たぶん、小学校4年生か、それより前だろう。下駄箱のあるあたりで私はじっとしている。なぜそんなところにいるのかは、わからない。掃除をさぼって隠れていたとか、体育をさぼって隠れていたとか、だいたいそんなところだ。そして、暇を…

あるいたずら心

小学生の頃、フライパンで焼ける粘土というもので遊んだことがある。友達といっしょに、直径二、三センチほどの人の顔をたくさん作った。作ってはみたものの、べつに使い道がない。どうしようかと相談した結果、「ご自由にお取り下さい」と書いて家の前に置…

普通の顔

幼稚園の頃、鏡を見て考えた。「どうして自分は何の特徴もない普通の顔なのだろう? 目も、鼻も、口も、どこにも特徴がないではないか」今から考えてみると、おかしくてたまらない。「普通の顔」の人などどこにもいないのに、どうしてそんなふうに思ったのだ…

知識の運賃

どんな本にも自分の知らなかったことが書いてあり、それを知っておくことはけっして損でない。ところが、どんな本でも手当たり次第に役に立つというわけでもない。その理由は、われわれの脳はかなり頑固者で必要なときにだけしか知識を受け付けないからだろ…

「モテる」ことと「彼女/彼氏がいる」ことについて

不思議に思いながら、疑問を口に出せぬことがある。そうした疑問の一つが、「彼女/彼氏がほしいというのと、モテたいというのは別の事なんじゃないの?」ということだ。私の感覚からすると、モテるというのは、こちらから何のアプローチをしなくとも複数の…

オッサンになると頭が固くなるか

一般には歳をとるほど頭が固くなると言われているようだ。その典型的な例が、「若い人のやわらかい頭でいいアイディアを出してもらって」なんて決まり文句を平然と言うのがオッサンで、なるほど言っていることとやっていることに矛盾はない。面白いのは、若…

現代って言われても…

完全に現代人という人は、世の中に一人もいないと思う。たとえば、いま大人として大人向けドラマを見ている人は、いまの子ども番組を子どもとしては見ることができない。当然のことだ。私より若い人の中に、少しばかり前の時期に流行った嗜好を見つけると奇…

メンタル強い弱いって何ぞ

どのような人のことをメンタルが強いと言うのだろうかと(ついうっかり)考えた。仕事や勉強ができても、べつにメンタルが強いとは言わない。どらかというと、守りの固さのような印象を受ける。メンタルという言葉も、メンタル・ヘルスを思わせるところがあ…

装飾写本

美麗な写本の写真を見て考えた。中世ヨーロッパの祈祷書とか福音書とかの写本は、どこか神秘的な魅力がある。それが魔術書的なイメージにもつながってくる。世に言う中二病的なセンスをくすぐるとでもいおうか。しかし、だれしも中二病に長くとどまることは…

賢い人って何が違うんぞという話(2)

なんか、微妙にタイトル違った気がする。というか、このエントリーどういう文体で書いていたっけ。夏休み明けに、「こいつにはどんな口利いてたっけ」ってわからなくなる感じ。あっ、思い出した。------------------------------------------前の前くらいの…

PV 数というものについて

ブログを書いていると、ページ・ビューの数というのが気になる。いくら愚かなことだと思っても、気になるものは仕方がない。だが、これが案外くせもので、私の場合は PV を気にしていると、ブログを書くのが苦痛になってくる。理由は簡単で、PV を稼げること…

頭のいい人について考える (1)

どうも頭のいい人ってのは、これが、いるもんで。こういう人は頭の中がどうなっているのだろうなんて、私のような、さほど上等な頭を持っていない人間は考えるわけであります。別に卑下をしてこう言っているわけじゃあありません。私だって、それなりに努力…

「人の不幸を笑う」ことについて

「人の不幸を笑う」という表現がある。笑いは良いものだというのが世間一般の考え方だが、この笑いについてはその仲間に入らないらしい。「人の不幸を笑う」人は責められる立場に置かれる。自分のことを考えるならば、そして多少の勇気を持ってそれを告白す…

前のエントリーを書き直してみる

「ことわざ嫌い」というエントリーアップしてから、どうも気に入らなくなった。例を挙げて我田引水の一般論に持ち込むところなど、我慢できない。削除して書き直そうかと思ったが、同じエントリーをもう一度書いて晒しておくのも一興かと思い直した。ーーー…

ことわざ嫌い

子どもの頃、父親に何かねだると、決まり文句のように金がないと言われたものだ。そのとき父親は必ずといっていいほど「ない袖は振れぬ」と不機嫌につけ加えるのだった。ない袖が振れないのは当たり前ではないか。かかる当たり前のことを口にするのは、当た…

部屋が片付けられるようになりたること

本の栞にしていた映画の半券を目にするまで、その映画を見たことを忘れていることがある。ここでは半券は自分の記憶を補う品物であり、パソコンに取り付けた増設の記憶装置のような働きをしている。パソコン外付けしたハードディスクを「パソコン」の一部に…

英語の辞書の用例が過去形ばかりなること

人間というのはどうも分類が好きな生き物らしい。人を性格によって分類したり、音楽にジャンルを設けて分類したり、学問を文系と理系に分類したりする。そして、ひとたび分類の基準ができてしまうと、各カテゴリーが横並びになっているという幻想が作り出さ…