2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

悲しさと涙について

悲しい、というのがどういう感情なのか、よくわからない。こんなことを言うと鬼のような人間と思われそうだが、まあ弁解はよしておく。自分でそうは思っていないだけで、本当はそうなのかもしれないから。もちろん、何か不幸に見舞われたということを見聞き…

キラキラネーム

相変らず、いわゆるキラキラネームは元気で、劇的に減ったりはしていないようだ。「あんな名前をつけるなんて理解できない」という人もいるが、理解しがたいものを理解しようとしてみるのは悪いこどではあるまい。キラキラネームの隆盛の前にも流行の名前と…

箸的な何か

箸というのは、慣れるまでに時間がかかるが、一度慣れてしまえば至極便利なものだ。一方スプーンとフォークは使うのが簡単だが(マナーをきちんとこなそうと思うと相当たいへんだけど)、使い慣れたからといって目覚しく用途が広がるわけではない。他にも、…

ゴッサム

ゴッサムというと、バットマンの活躍する町であるが、辞書(ODE)を引いてみると 2 通り載っていた。一つはニューヨークの別称ということで、バットマンの話はこのへんから名前を取ったようだ。元々は、アメリカの作家ワシントン・アーヴィングがつけたあだ…

なぜ勉強をしなくてはならないのか、ということ

中学生の頃から考えていて、今でもわからないことの一つが、なぜ勉強をしなくてはならないのかということだ。中学生高校生の頃、この問題を口にすると、親には怒られるし、友達には笑われたものだ。それでも、自分が親というものになってみると、やはりまた…

1 + 1 は 2 になる?

「1+1 は 2 になる」と言うが、これはなんだか 1 + 1 とう式が 2 という値に「変化する」ような印象を受ける。考えてみれば、 1+1 が 2 に変化することを表現しようと思ったならば、1+1 と書いてあるところを消しゴムで消して 2 にしなくてはならない。一方…

男は中年になるとスケベになるの真偽

男は中年になるとスケベな者が増えると一般に信じられている。そんな馬鹿な話はないのであって、スケベな者は一生スケベであり、それほどでもない者は一生それほどでもないに違いない。であるからして、問題の設定の仕方は、どうして中年になるとスケベにな…

威張る人

威張るというのは、どういうことかと考えると「当面問題になる上下の別を、別の事柄にも適用する」ということだろう。つまり、上司が部下に指示をするのは、べつに威張っているとは言わない。当面問題になっているのが、業務の遂行であり、それについて上下…

原始時代のイメージ

われわれは原始時代のイメージに、自分の考えのなにがしかを投影するように思う。子どもたちや楽天家のスポーツマンは、原始時代に気楽な狩猟生活を見出し、何とはなしの親しみを抱くようだ。社会の進展・進歩という面に興味のある人たちの中には、原始時代…

足元に必要な何か

昔、工場でアルバイトをしたときのことだ。ベルトコンベアーに乗ってやってくる商品をどうこうするという作業で、それはとても単調だった。私は体だけ動かしながら、退屈しのぎに周囲を観察していた。そしてベルトコンベアーの脇で作業をしている一人の男に…

余はいかにして数学で零点を取りしか

私は算数はできたのです。ところが、数学になると、零点を一度ならず頂戴するという始末になりました。どうしてそんなことになったのでしょう? 怠けていたからとか、頭が悪かったからとか言っても仕方がないでしょう。そういうことはすべて認めた上で、どう…

極限との出会い

子どもの頃の記憶だ。たぶん、小学校4年生か、それより前だろう。下駄箱のあるあたりで私はじっとしている。なぜそんなところにいるのかは、わからない。掃除をさぼって隠れていたとか、体育をさぼって隠れていたとか、だいたいそんなところだ。そして、暇を…